学校や病院等の建物は、一定期間ごとの特殊建築定期調査が義務付けられています。
特に、外壁などの調査は重要で、タイルなどが浮いた状態では、地震などで落下する危険性があるからです。
従来は、そうした状態を調べる際に、全面打診が行われていましたが、現在では赤外線調査が主流となりつつあります。
全面打診調査では、外部に足場やゴンドラなどを設置しなければならないため、大掛かりな工事になっていました。
それに対して、赤外線調査では建物の内部から専用機器によって調べられるので、大幅にコストダウンができます。
外壁の異常を見つける精度としては、かつては全面打診の方が赤外線調査より高いと言われていました。
それは、昔は熟練の職人が多くいたからで、長年培われた技術にはかなわない部分があったからです。
現在は、そうした職人が減少しているのに対し、赤外線調査の精度も上がってきているので、その差が殆どなくなりつつあると言えます。